この夏の最初の沢入りは、退任前の会社の仲間と倉沢本谷に。沢仲間のTさん、2012年以来、沢にハマった沢ガール2名、そして沢デビューのSさん。はじめて沢を経験する人がいる場合は、ほぼ倉沢と決めているし、既に何度も遡行しているのだが、なにせ早朝から出掛けることが「かなわん」と、いつものんびり出掛けるため、最終地点の魚留橋まで行ったことがなく、そろそろ最終地点をクリアしないと洒落にならんとの思いもあり、倉沢本谷に向かうことにした。
早く出掛け、早く戻るが基本のTさんの段取りで、8時30分発東日原行のバスに乗り倉沢橋で下車、9時過ぎには入渓谷。戻りは2時56分、倉沢橋発であるから、林道を戻る時間を考慮して2時前に遡行終了との計画。4時間強の遡行時間であればなんとか最終地点まで行けるだろうと倉沢に向かう。
以下、倉沢本谷遡行のメモをするが、今までバスの時間との関係上、常に引き返し地点となっていた「美しい釜をもった3m滝」までは2012年9月22日に行ったときのメモを一部手直ししながら再掲し、「美しい釜をもった3m滝」より先を最後に付記する。
2012年9月22日;最初の倉沢7本谷沢遡行
今年の夏、7月に会社の仲間と古里・寸庭橋辺りの多摩川なk合流点から越沢バットレスキャンプ場(現在は休業中)まで越沢の沢遡上を楽しんだ。その時、沢ガール、沢ボーイデビューをした会社の仲間が、思いのほか沢登りにフックがかかり、再びの沢登り企画と相成った。そしてその沢候補としたのが件(くだん)の倉沢である。今回のパーティは越沢で沢ガールデビューしたうら若き女性2人と沢上りの経験豊かな中年(?)男性、そして、なんちゃって沢ボーイである還暦をはるかに過ぎた私の4人パーティ。
本日のルート;奥多摩駅>倉沢停留所>入渓>八幡沢合流>鳴瀬沢合流>釜をもった美しい3mの滝で終了>倉沢停留所>
倉沢橋停留所
倉沢谷に下りる
倉沢谷に沿った林道に入る。少し進むと駐車スペースがあり2台車が止まっていた。先に進み、林道脇にある標識の少し先辺りで倉沢へと下るルートを探す。切り通しの先、ガードレールが切れている辺りに、沢へと下れそうなルートがある。林道から沢までの比高差は50mほどあるだろうか、かすかに下に倉沢の流れが見えている。
入渓
2012年はハイキング姿の沢ガールも |
2段5mの滝は高巻き
2014年8月にはヘルメット。ハーネス。 渓流シューズに |
「ゴーロ」を進む
2012年9月22日 |
2015年7月17日 |
大岩の間の滝を上る
2916年には「釣り上げ」る必要もなく |
2012年はほとんどスリングで 「釣り上げて」いたのだが |
S字状の岩場を抜けると釜と3m滝
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鳴瀬橋
2014年8月31日 |
崖を下りる
2012年は簡易ハーネス・プールジックで |
2016年にはハーネス・8環で懸垂下降で |
鳴瀬橋の先で倉沢は右に曲がる。曲がるとすぐに釜があり、右岸をへつり、岩によじ登る。岩の降り場の足場は悪く、残置スリングと簡易ハーネスをカラビナで結び、慎重に降りる。
巨岩
2014年8月31日 |
釜をもった美しい3mの滝
林道に上る
急斜面を林道に這い上がり、人目を少々気にしながら着替えを済ませ、30分弱歩き倉沢バス停でバスに乗り、一路、家路へと。
●倉沢本谷の所見
倉沢谷に沿って林道が通るので安心
入渓地点は深い谷に下って進むが、上流に進むにつれて林道との比高差が減る
多くの小滝と釜で初心者でも十分楽しめた
沢自体も、それほど大きな滝はなく、多くの小滝と釜が現れ、また滝を直登しなくても左右の岩場を巻いて勧めるので、初心者でも楽しく沢上りが楽しめた。
今回は当初目標としていた倉沢鍾乳洞の先にある魚留橋まで辿ることはできなかった。来夏は今回の到達点からはじめ、魚留橋を越え、その先の長尾谷とか塩地谷まで遡上してみようと思う。
●2016年7月17日
釜をもった美しい3mの滝から魚留橋へ
釜前でお昼休憩し、行動開始。Tさんは一度遊び半分に釜を泳ぎ、3m滝を這いあがったのだが、今回は高巻きとする。右岸林道に上がるのは何だかなあ、ということで左岸で高巻きできる地点を探すと、釜付近は絶壁で登れそうにないが、少し下流に戻ったところから這い上がれそうなルートを見つけ、崖を高巻きし水線に戻る。

その先に大岩。大岩2m滝は左手の滑状の小滝を進む。その先は大岩の間に小滝が見える。リードするTさんは迷わず大岩を潜る。段差はそれほどないが結構なシャワークライム。水を浴びながらもメンバー一同楽しそう。
石垣状堰堤の先は、砂が堆積した為だろうか、一瞬平坦地となり、そろそろ終わりか、と期待するが、林道との比高差は結構ある。案の定、その先は岩場となるが、ほどなく橋の石組み土台跡。今は閉鎖されているが、倉沢鍾乳洞への橋跡であった。
2016年に初めて倉沢に入って以来、毎年一度、多い時には二度ほど倉沢に入渓していたのだが、すべて上記「美しい釜をもった3m滝で時間切れとなっていた。今回、早く行動したこともあり、3m滝から魚留橋手前の倉沢鍾乳洞跡の橋跡まで進んだ。
釜をもった美しい3mの滝を左岸高巻き
4m滑状の滝
大岩
45m滝左岸を巻く
4mほどの滑滝が続く
5m滝
石垣状堰堤
倉沢鍾乳洞跡の橋跡
時刻は2時前。着替えや林道をバス停に戻る時間を考えたらそろそろ終了の時間。その先に魚留め橋が、とは思えども、ここで終了。倉沢鍾乳洞の橋に続いていた石段を上り林道脇で着替えし倉沢橋バス停に戻る。
今回はじめて「美しい釜をもつ3m滝」の先に進んだのだが、これがバリエーション豊富で結構面白いルートだった。
当日は曇りで泳ぐ、という雰囲気ではなかったが、猛暑に泳ぎ中心で倉沢に入ろうと思う。
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