奥多摩:越沢遡上

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沢上りデビュー。先日、鳩ノ巣渓谷を辿ったとき偶然美しい沢に出会った。どんなものかと、少し沢を上ったのだが、すぐさま川水に阻まれる。如何せん登山靴ではそれ以上先には進めず引き返す。
その沢のことが気になり帰路の車中でiphoneであれこれ調べる。沢もそれほど「難路」でもない。沢の上流にはキャンプ場があり、遡上したはいいが、その先が「人跡未踏」といった「怖さ」もないようだ。これは沢上りデビューにはいいきっかけと準備に入る。田舎から地下足袋でも送ってもらおうかとも思ったのだが、それも少々格好悪いかと、モンベルの沢シューズ・ショートを購入。足元は準備完了。ついでに水に転んでもいいようにと防水バッグも用意し翌週末に越沢に向かう。

本日のルート;JR古里駅>越沢遡上>越沢ガーデンキャンプ場>越沢バットレスキャンプ場>渓流散策コース・七橋遊歩道>松の木尾根>将門神社>さかな養殖センター>R古里駅

JR古里駅
JR青梅線に乗り古里駅に。寸庭橋を渡り、南詰めを多摩川に沿って上流に進む。寸庭川と越沢の合流した流れが多摩川に注ぐ出合地点も美しい沢の景観。沢に沿って上流に向かうとほどなく寸庭川に架かる簡易橋。寸庭の沢は橋のすぐ先に滝があり行く手を阻んでいる。寸庭の沢と別れ先に進むとほどなく越沢に架かる簡易橋に。橋の手前から越沢に入る。

越沢遡上
午前10時5分。靴を渓流シューズに履き替え、リュックの荷物をすべて30リッターの防水バッグに入れ替え、ズボンもトレーナーに穿き替え準備完了。入渓。足元も気にせず、子供のときの水遊びのよう。ほどなく先回行く手を阻まれた場所に。くるぶしあたりまでの深さなど、このたびは気にすることもない。苔むす岩を跨ぎ先に進む。沢は木立に覆われ少々薄暗く、ひとりでは少し心許ない。浅瀬に光る木漏れ日はなかなか、いい。



小滝脇の岩を乗り越え先に進む。前面にちょっとやっかいな小滝が登場。滝の岩場はロープでもなければ越えられそうもない。はてさて、左右を見渡す。左手の崖に上れそう。3mほどの高さ。崖に取り付き上に上ると山葵田があった。沢沿いに道、というか丸太を並べただけなのだが、ともあれその先はブッシュで進めない。小滝を迂回したところで、再び崖を下り沢に戻る。10時20分。沢を進むと両岸に岩棚が狭まるゴルジュ帯に入る。フランス語で「喉」という意味。如何にも「喉」のように狭くなっている。切り立った岩壁に挟まれた渓谷が美しい。沢上りに来た、といった感じ。小滝を乗り越えるのもあれこれバリエーションが増えてくる。小滝の脇の岩場を直接乗り越えたり、崖に取り付き岩場を迂回したり、膝上まで水に浸かり、かすかな足場を探し、そこを支点に岩に張り付いたり。
岩場を乗り越え沢水の中を跳んだり撥ね、倒木の上をバランスをとりながら進み、小滝とは言えない滝を崖に取り付き迂回したりと先に進むと、ゴルジュに架かる木の橋が見えてきた。そろそろ越沢ガーデンキャンプ場だろうか、そうあってほしい、とは思うのだが周囲は深い木立。キャンプ場とは思えない。10時45分。
倒木や岩場をクリアして沢を進むと前面に難物が登場した。滝はそれほど大きくはないのだが、如何せん手前は腰まで浸からなければ進めそうもない。その状態で岩に取り付くには結構筋力が必要に思える。還暦を過ぎた我が身には少々厳しそう。左右の崖も垂直に切り立ったおり迂回できそうもない。残念ながらここで撤退することに。越沢ガーデンキャンプ場を越えていると思っていたのだが、あとからGPSの軌跡ログをチェックすると越沢ガーデンキャンプ場の手前、残り三分の一といった地点であった。沢の遡行おおよそ40分といったところ。10時55分。

(後日談;2012年7月、会社の仲間と越沢の沢遡上を楽しんだ。先回撤退した箇所は、その滝の先にも誠に大きな滝があり、右岸を大きく高巻きし大滝を越えたあたりで再び沢に戻りクリアし、越沢バットレスキャンプ場(2012年7月現在休業中)まで遡行できた。)

来た沢を戻る。上りとは印象が違う。慎重に進む。先ほど見えた木橋のところで崖をみやると、なんとか上れそう。橋があるのであれば道もあろうかと崖に取り付き木橋に上る。朽ちた感じの木橋を渡り踏み分け道をしばらく進む。が、道が無くなる。あれこれ迷い、結局は木橋に戻ることに。あれこれ迷いながら木橋に戻り、崖を下り再び沢筋に。後は来た道を戻り、出発点に。周囲を木にしながら上から下まで着替えをし、沢上りデビューを終える。なかなか面白かった。




越沢ガーデンキャンプ場
さてと、この先をどうしよう。途中撤退は如何にも面白くない。阻止ラインのその先を見極めるべし、と。越沢ガーデンキャンプ場か越沢バットレスキャンプ場かどちらかに下れば、渓流脇に進めそう。ということで、予定にはなかったキャンプ場経由で沢に進むことに。越沢に架かる簡易橋を渡り、松の木尾根まで上る。およそ20分といったところ。尾根道にある東屋で少し休憩。右に下ると坂下の集落。キャンプ場は東屋から大楢峠・御岳方面へと尾根道を上る。5分ほど歩くと越沢ガーデンキャンプ場入り口。
尾根道から離れキャンプ場に下る。途中、「この先行き止まり」などと行った趣旨の看板が掛かっている。と言われても、こちらとしては沢に下りたいだけ。ということで先にすすむ。キャンプ場の屋根が見えてくるあたりで道が完全にブロック。先に進めない。どこかに下り道はないかと、上ったり下ったりを繰り返すが結局抜け道は見つからず尾根に引き返し、もうひとつのキャンプ教である越沢バットレスキャンプ場から沢に入るルートを探すことに。後でわかったことだが、越沢ガーデンキャンプ場から沢に下る道は、完全ブロックされた箇所の山側の小径であった。案内もないので全くわからない。キャンプ場の管理人さんはハイカーや登山客に相当ナーバスになっているのだろう、か。(「この地図の作成にあたっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平21業使、第275号)」)

越沢バットレスキャンプ場
12時35分。尾根道に戻り先に進む。15分程度歩くと越沢バットレスキャンプ場の入口。キャンプ場に向かって下る。きれいなキャンプ場。入口の管理人さんに挨拶し、沢沿いの道の有無を訪ねる。沢に沿って道があり、5つほどの橋を渡り終えると越沢ガーデンキャンプ場手前を尾根に戻れる、と親切に押してくれる。
このキャンプ場はいい感じ。管理事務所から上流はキャンプ場。テントを張ることもできるし、多くのバンガローもある。


渓流に沿って下る散策コース・七橋遊歩道の途中にはロッククライミングの名所・越沢バットレスもあり、岩上りの練習風景も見ることができる。また、沢を下らず山に取り付く「けもの道コース」もあり、こちらのコースでは岩上よりロッククライミングを眺めることができるようだ。沢沿いのコース途中には岩山自然観察園や羽衣の滝などあれこれ。来年は一度泊まりに来たいところである。



渓流散策コース・七橋遊歩道
12時50分。管理人さんに教えていただいた遊歩道を下る。吊り橋があったり、木橋があったり、苔むした渓谷を堪能できる。途中バットレス(垂直な岩壁)で岩上りのトレーニングを見やりながら5つ(七つ、あったか、なあ?)の橋を渡り切った所に「鳩ノ巣方面」への案内があった。案内の先は越沢ガーデンキャンプ場。ここも鉄線で完全ブロックされている。13時10分。ここで少し襲い休憩を取る。沢上りで阻止された「その先」がわかった。「先」がわかれば怖さも薄れる。次回は阻止ラインを乗り越え、バットレスキャンプ場まで遡上すべし。

松の木尾根
13時18分出発。山道を上ると右手に越沢ガーデンキャンプ場の屋根。道を進むと、先ほどガーデンキャンプ場に下った時、完全ブロックされたところの脇に出た。先ほどメモしたように、この小径が越沢へのアプローチであった。後の祭り。
尾根に上り、分岐の展望台・休憩所に。13時30分。少し休んだ後、坂下集落に下る。雲仙橋。13時46分。本日は夕刻に友人と渋谷で会う。それにしても少々時間がはやい。ということで、先回見落とした鳩ノ巣の将門神社に向かうことに。

将門神社
国道411号線をJR古里方面に向かう。国道を車の風圧に気をつけながら500mほど進む。山稜が多摩川に向かって舌状に突き出たところに将門神社の案内。国道脇のささやかな石段が神社へのアプローチ。小径を上る。道の脇の民家を見やりながら進み将門神社に。
鳥居をくぐり社にお詣り。将門の子・良門が亡き父・将門の像を刻み祀ったのがはじまり、とか。このあたり一帯は将門山とか「将門っ」原などとも呼ばれるようだが、この地に限らず青梅・多摩川筋や秋川筋には将門伝説が数多く残る。一番有名なのは青梅の金剛寺。将門手植えの梅がいつまでも実を熟すことなく、青梅であったが故に地名の由来ともなったとの伝説が残る。秋川筋、というか平井川を歩いていたとき、勝峰山にも将門の伝説があった。この将門神社から多摩川を隔てた向かいの城山にも将門の伝説が残る。
ことほどさようにこのあたり一帯には将門伝説が多い。とはいうものの、将門がこの青梅の地に足跡を残したことはないようだ。また、将門を祀ったとされる忘れ形見・良門が、そもそも実在の人物というより、浄瑠璃や歌舞伎で創られた人物とも。思うに、16世紀初頭、というから室町後期、この辺り一帯(羽村から奥多摩まで)を支配した三田氏が将門の後裔と称したことが遠因ではあろう、か。また、JR 古里駅近くにある小丹波熊野神社では農村歌舞伎が盛んに上演されたと言う。楼門上にある神楽殿では良門が登場する歌舞伎や浄瑠璃が人々の日々の疲れを癒したのだろう、か。

奥多摩さかな養殖センター
国道に戻り、JR古里駅方面に向かう。国道を進み1キロほどのところ入川谷と交差する手前で国道を離れ入川谷を少し辿ることに。橋から見た川の眺めがなかなかよかったので、どのような渓流が続くのか、少し気になった。
川に沿った小径などあれば、とは思ったのだが残念ながらすぐに行き止まり。結局はトラックの往来の多い車道を進むことに。Google Earthなどでチェックすると奥の山肌が丸裸となっている。石灰の採取場なのだろう。道を進み奥多摩さかな養殖センターに。ニジマス、ヤマメ、イワナ、奥多摩やまめの種苗を生産し、河川漁協、養殖漁協に配布している、と。見学でもできるだろうか、などとは思ったのだがゲートも閉まっており、遠目で眺め引き返すことに。1.6キロほど歩きJR古里駅に戻り、本日の散歩を終える。



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