暑かった夏の締めくくりの沢遡上をしましょう、との沢ガールの御下命。さてどこに行こうかとあれこれ考える。越沢からはじまり、倉沢本谷、海沢とガイドし、沢登りにも少し慣れてきたし、装備もリュックサックからはじまり、沢シューズ、ヘルメット、中にはハーネスまで揃える人も登場してきた。
それではと、奥多摩の沢遡上としては代表的な水根沢かシダクラ沢のどちらか、と少々迷う。水根沢は沢に沿って林道がありエスケープというか復路が楽なのだが、水に濡れそう。一方のシダクラ沢は水には濡れることはなさそうだが、復路の林道がないので、源頭部まで詰めた後は急登を尾根に這い上がり、そこから登山道を奥多摩湖まで下らなければならないようである。で、あれこれ考えた末、シダクラ沢に決めた。水に濡れることを避けるのもさることながら、水根沢は結構人が多そうであり、我ら素人集団が通行の妨げとなることを躊躇したためである。
シダクラ沢は沢自体はそれほど難しくはなさそうではあるが、源頭部を詰めた後の尾根への這い上がりの急登が難儀なよう。その尾根への急登がどの程度のものか、途中撤退の場合の沢脇の山道がどのようなものかチェックするため、事前踏査をパートナーのTさんと実施。さすがに尾根への急登は厳しかった。また、沢脇の山道はグズグズしてはいそうだが、予想より下りやすそう。で、Tさんとも相談し、基本方針を以下の如く決める。
メンバーはTさんと私以外に4名。二人の事前踏査より時間がかかりそうであるから、午後1時時点での到着地点で前進か引き返すか決める。引き返すには数カ所の滝は懸垂下降が必要。ハーネスを準備できない人はスリングで簡易ハーネスをつくり懸垂下降をおこなうため、できれば120,80のスリングとカラビナ、ヘルメットの用意をと連絡。ヘルメットを安くあげるには、ワークマンであれば2500円程度であるよ、などとの要らぬお節介を焼きながら当日を迎える。
Tさんと私は遡上に時間がかかり、途中での引き上げを心の中で願う。なにせ、事前踏査を行ったのは1週間前。あの急登を再び、と考えると少々辛い。
本日のルート;奥多摩駅>惣岳(そうがく)バス停>奥多摩むかし道>しだくら橋>入渓>4m滝>4m滑滝>4m二条の滝>2段6mの滝>4mの滑滝>大岩>4m滝>二俣>4m滝>美しい苔の岩場>奥の二俣>小尾根への取り付き>小尾根を登る>最後の詰め>大ブナ尾根の登山道に到着>サス沢山>奥多摩湖
奥多摩駅:
午前7時に立川駅に集合。沢ガール一人が体調すぐれず参加できずパーティは5名。天候は曇り。7時15分奥多摩行の予定が7時5分発の青梅行に間に合う、ということで予定変更。結果的には青梅からの奥多摩行きは7時15分立川初に乗ることになるので同じことではあった。奥多摩着8時29分。6分程度の待ち合わせで奥多摩湖・鴨沢方面行きのバスに乗り、最寄りのバス停・惣岳(そうがく)に。
奥多摩むかし道
バス停の少し手前から川筋に下る石段。民家の間を抜け、奥多摩むかし道を先に進む。奥多摩むかし道とは奥多摩駅前から奥多摩湖までの10キロほどを結ぶ旧青梅街道筋。道の右手に鳥居が見える。惣岳の不動尊。案内によると、「明治年代、水根の奥平大乗法印と信仰心の厚い惣岳の奥平庄助によって成田不動尊を勧請した」とあった。
道の左手は深い惣岳渓谷。「太古以来の大洪水と、近くは寛保2年(1742)、明治40年(1907)の奥多摩一帯を襲った未曾有の大洪水によって、多摩川南岸しだくら谷より押し出した多数の巨岩怪石が累々として惣岳の荒と呼ばれ渓谷美をなしている」と案内にある。 数年前、奥多摩むかし道を辿ったのだが、未だメモをしていないのを思い出した。最近少し気になっている、奥多摩駅から奥多摩湖を結んだダム工事用の水根貨物線の廃線跡を辿り、折り返しを奥多摩むかし道を再び歩いていようかとも思う。
しだくら橋
奥多摩むかし道としてハイキングを楽しむ人も多いのだろう、道脇にはお手洗いも整備されている。先に進み多摩川に架かる吊り橋を渡る。吊り橋の名は「しだくら橋」。橋の手前に案内;「惣岳の荒」といわれて。多くの巨岩が渓谷美を見せている。巨岩から巨岩をつなぐように直径約20センチ程の杉丸太を4、5本を藤蔓(ふじつる)で結び架橋していた。現在は吊り橋となっている、とあった。
5人までしか同時に渡らないようにとの注意に従い、二手に分かれて橋を渡る。渓谷美が美しい。
入渓点;9時24分_標高385m
シダクラ沢の入渓点は吊り橋の南詰。橋を渡りきったところで入渓準備。沢ガールの皆さんはヘルメットやハーネスなど結構立派なものを揃えてきている。ワークマンで買ったヘルメットは我が身のみ。ハーネスの無いメンバーには120のスリングを上体に、80のスリングを八の字に足に通し、カラビナで上下を結び簡易ハーネスをつけ準備万端。南詰脇から急坂を下り入渓点に。
4m滝:9時32分_標高394m
入渓点付近は倒木が行く手を遮り、少々荒れている。最初に現れる4m滝は右の岩場を巻く。
4m滑滝;9時40分_標高428m
先に進むと4m程度の滑滝。二条になっているような滝を左手の岩場を滑らないように慎重に進む。
4m二条の滝:9時52分_標高442m
3mクラスの小さ滝を越えると滑(ナメ)となり、その先に取水口が現れる。取水口を越えると水流が二条に分かれる滝が現れる。滑りやすい滝の左手を慎重に越えると3mクラスの小滝がふたつ続く。一つ目は岩を上るが、二つ目は小さい釜の先にある滑状の滝。ともに特に苦労なく進み、倒木が沢を跨ぐ岩場あたりで小休止。時刻は10時12分。
2段6mの滝;10時29分_標高514m
その先にはシダクラ沢で最大の滝。それほど厳しい滝ではないのだが、トレーニングも兼ねて簡易ハーネスとザイルを結び、滝上の木立とザイルを固定しビレイ確保。沢ガールは自分の力で滝を上る。ヘルメットを被るだけでワンランクアップした技量に思える。
4mの滑滝;10時54分_標高525m
2段6mの先の4mクラスの滑滝)を越えると左手から涸沢が合流。途中撤退のことも考えながら沢の左右を見やりながら進む。切り立ったV字の谷とはなっていないので、撤退の下山も沢を歩かなくてもなんとかなりそうに思える。
大岩;11時17分_標高593m
涸沢の先に少しハングになった小滝を越えると右手に大岩が見える。
4m滝;11時53分
右手に大岩を眺めながら4m滝を二つ越える。沢ガールの皆さんには、ここも念のためとトレーニングを兼ねて簡易ハーネスとザイルを結び、ビレイ確保の上自力で滝を上ってもらう。
二俣;12時8分_標高735m
二つの滝を越え、次第にV字谷の様相を呈する大岩がゴーロを進むと沢が左右に分かれる「二俣」に到着。1週間前の事前踏査と同じく右の沢に入る。ここでおおよそ12時。予想以上のスピード。メンバーが一人少なくなった分スピードアップしているし、それほど難しい滝や高巻きがないためだろう。この辺りで13時頃であれば、沢の左右の山道を入渓点まで撤退の予定であったのだが、先に進むことにする。予想に反し、奥の二俣の先の急登を上ることになってしまった。致し方なし。
4m滝;12時18分_標高752m
二俣からの岩場を少し進むと結構な滝が現れる。ここも簡易ハーネスとザイルを結びビレイ確保しながら滝を登る。この滝を越えると水流が減ってくる。
美しい苔の岩場;12時29分_標高804m
4m滝の先は誠に美しい苔が覆う岩場となる。苔といえば信州から秩父に抜ける秩父往還・十文字峠越えのときの十文字峠近辺に美しい苔が想い起こされる。十文字小屋には苔調査に来ていた先生方も泊まっていた。
奥の二俣;12時35分_標高825m
奥の二股到着が午後1時半。沢を二つに分ける大岩の手前で大休止。食事を摂りながら右の沢を直登するか、先日踏査した左の沢の先の小尾根にするか少々悩むも、大変さを確認している事前踏査ルートに進むことを決める。私たちの後から来たパーティは右の沢を直登していった。
小尾根への取り付き:12時40分
奥の二股の岩場したから小尾根に向かって取りつき開始。水は無いものの、グズグズの沢を斜め上に向かってトラバース。あまりの急登に文字通り、手足を使った四足歩行で這い上がる沢ガール。グズグズに足をとられ、おまけに急登。身動きできないと這いつくばったままでフリーズ状態。先を登るTさんにザイルを渡し、木に固定し20mのザイルを下ろし、それを掴みなんとか小尾根に取り付く。
小尾根を登る:13時_標高852m
小尾根に取り付くも、グズグズはないものの、依然として急登に変わりない。時に木にザイルを結び、お助けザイルで尾根を登る。たまに緩やかな傾斜があるも、基本は急登。今までの沢登りのように、帰りは沢脇の林道、といった「なんちゃって沢上り」ではなく、沢を源頭部まで詰め、そこから尾根に這い上がり、そして尾根を下るといった、所謂オーソドックスな沢登りは沢ガールの皆さんはこれが初体験。今までと勝手が違うと泣きが入るも、何とか小尾根を進む。先に進むしか術はなし。(「この地図の作成にあたっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平24業使、第709号)」)
最後の詰め;13時59分_標高1091m
小尾根に這い上がりはじめてからほぼ1時間20分、尾根道を1時間ほど悪戦苦闘しながら進むと空か開けてくる。大ブナ尾根がやっと視界に入ってきた。岩場の脇から最後の詰めを終え、大ブナ尾根に転げ込む沢ガール。
大ブナ尾根の登山道に到着;14時5分_標高1127m
大ブナ尾根の登山道に到着。皆の顔も心持ち晴れやか。着替えは行わず、沢シューズをトレッキングシューズに履き替えるだけにして登山道を下る。
サス沢山;14時49分_標高940m
登山道を30分ほど下るとサス沢山。この辺りから奥多摩湖が一望のもと。事前踏査の時は天気が悪く奥多摩湖は見えなかったが、今回は美しい姿を現した。沢ガールもピースサインの余裕もでる。
それではと、奥多摩の沢遡上としては代表的な水根沢かシダクラ沢のどちらか、と少々迷う。水根沢は沢に沿って林道がありエスケープというか復路が楽なのだが、水に濡れそう。一方のシダクラ沢は水には濡れることはなさそうだが、復路の林道がないので、源頭部まで詰めた後は急登を尾根に這い上がり、そこから登山道を奥多摩湖まで下らなければならないようである。で、あれこれ考えた末、シダクラ沢に決めた。水に濡れることを避けるのもさることながら、水根沢は結構人が多そうであり、我ら素人集団が通行の妨げとなることを躊躇したためである。
シダクラ沢は沢自体はそれほど難しくはなさそうではあるが、源頭部を詰めた後の尾根への這い上がりの急登が難儀なよう。その尾根への急登がどの程度のものか、途中撤退の場合の沢脇の山道がどのようなものかチェックするため、事前踏査をパートナーのTさんと実施。さすがに尾根への急登は厳しかった。また、沢脇の山道はグズグズしてはいそうだが、予想より下りやすそう。で、Tさんとも相談し、基本方針を以下の如く決める。
メンバーはTさんと私以外に4名。二人の事前踏査より時間がかかりそうであるから、午後1時時点での到着地点で前進か引き返すか決める。引き返すには数カ所の滝は懸垂下降が必要。ハーネスを準備できない人はスリングで簡易ハーネスをつくり懸垂下降をおこなうため、できれば120,80のスリングとカラビナ、ヘルメットの用意をと連絡。ヘルメットを安くあげるには、ワークマンであれば2500円程度であるよ、などとの要らぬお節介を焼きながら当日を迎える。
Tさんと私は遡上に時間がかかり、途中での引き上げを心の中で願う。なにせ、事前踏査を行ったのは1週間前。あの急登を再び、と考えると少々辛い。
本日のルート;奥多摩駅>惣岳(そうがく)バス停>奥多摩むかし道>しだくら橋>入渓>4m滝>4m滑滝>4m二条の滝>2段6mの滝>4mの滑滝>大岩>4m滝>二俣>4m滝>美しい苔の岩場>奥の二俣>小尾根への取り付き>小尾根を登る>最後の詰め>大ブナ尾根の登山道に到着>サス沢山>奥多摩湖
奥多摩駅:
午前7時に立川駅に集合。沢ガール一人が体調すぐれず参加できずパーティは5名。天候は曇り。7時15分奥多摩行の予定が7時5分発の青梅行に間に合う、ということで予定変更。結果的には青梅からの奥多摩行きは7時15分立川初に乗ることになるので同じことではあった。奥多摩着8時29分。6分程度の待ち合わせで奥多摩湖・鴨沢方面行きのバスに乗り、最寄りのバス停・惣岳(そうがく)に。
奥多摩むかし道
バス停の少し手前から川筋に下る石段。民家の間を抜け、奥多摩むかし道を先に進む。奥多摩むかし道とは奥多摩駅前から奥多摩湖までの10キロほどを結ぶ旧青梅街道筋。道の右手に鳥居が見える。惣岳の不動尊。案内によると、「明治年代、水根の奥平大乗法印と信仰心の厚い惣岳の奥平庄助によって成田不動尊を勧請した」とあった。
道の左手は深い惣岳渓谷。「太古以来の大洪水と、近くは寛保2年(1742)、明治40年(1907)の奥多摩一帯を襲った未曾有の大洪水によって、多摩川南岸しだくら谷より押し出した多数の巨岩怪石が累々として惣岳の荒と呼ばれ渓谷美をなしている」と案内にある。 数年前、奥多摩むかし道を辿ったのだが、未だメモをしていないのを思い出した。最近少し気になっている、奥多摩駅から奥多摩湖を結んだダム工事用の水根貨物線の廃線跡を辿り、折り返しを奥多摩むかし道を再び歩いていようかとも思う。
しだくら橋
奥多摩むかし道としてハイキングを楽しむ人も多いのだろう、道脇にはお手洗いも整備されている。先に進み多摩川に架かる吊り橋を渡る。吊り橋の名は「しだくら橋」。橋の手前に案内;「惣岳の荒」といわれて。多くの巨岩が渓谷美を見せている。巨岩から巨岩をつなぐように直径約20センチ程の杉丸太を4、5本を藤蔓(ふじつる)で結び架橋していた。現在は吊り橋となっている、とあった。
5人までしか同時に渡らないようにとの注意に従い、二手に分かれて橋を渡る。渓谷美が美しい。
入渓点;9時24分_標高385m
シダクラ沢の入渓点は吊り橋の南詰。橋を渡りきったところで入渓準備。沢ガールの皆さんはヘルメットやハーネスなど結構立派なものを揃えてきている。ワークマンで買ったヘルメットは我が身のみ。ハーネスの無いメンバーには120のスリングを上体に、80のスリングを八の字に足に通し、カラビナで上下を結び簡易ハーネスをつけ準備万端。南詰脇から急坂を下り入渓点に。
4m滝:9時32分_標高394m
入渓点付近は倒木が行く手を遮り、少々荒れている。最初に現れる4m滝は右の岩場を巻く。
4m滑滝;9時40分_標高428m
先に進むと4m程度の滑滝。二条になっているような滝を左手の岩場を滑らないように慎重に進む。
4m二条の滝:9時52分_標高442m
3mクラスの小さ滝を越えると滑(ナメ)となり、その先に取水口が現れる。取水口を越えると水流が二条に分かれる滝が現れる。滑りやすい滝の左手を慎重に越えると3mクラスの小滝がふたつ続く。一つ目は岩を上るが、二つ目は小さい釜の先にある滑状の滝。ともに特に苦労なく進み、倒木が沢を跨ぐ岩場あたりで小休止。時刻は10時12分。
2段6mの滝;10時29分_標高514m
その先にはシダクラ沢で最大の滝。それほど厳しい滝ではないのだが、トレーニングも兼ねて簡易ハーネスとザイルを結び、滝上の木立とザイルを固定しビレイ確保。沢ガールは自分の力で滝を上る。ヘルメットを被るだけでワンランクアップした技量に思える。
4mの滑滝;10時54分_標高525m
2段6mの先の4mクラスの滑滝)を越えると左手から涸沢が合流。途中撤退のことも考えながら沢の左右を見やりながら進む。切り立ったV字の谷とはなっていないので、撤退の下山も沢を歩かなくてもなんとかなりそうに思える。
大岩;11時17分_標高593m
涸沢の先に少しハングになった小滝を越えると右手に大岩が見える。
4m滝;11時53分
右手に大岩を眺めながら4m滝を二つ越える。沢ガールの皆さんには、ここも念のためとトレーニングを兼ねて簡易ハーネスとザイルを結び、ビレイ確保の上自力で滝を上ってもらう。
二俣;12時8分_標高735m
二つの滝を越え、次第にV字谷の様相を呈する大岩がゴーロを進むと沢が左右に分かれる「二俣」に到着。1週間前の事前踏査と同じく右の沢に入る。ここでおおよそ12時。予想以上のスピード。メンバーが一人少なくなった分スピードアップしているし、それほど難しい滝や高巻きがないためだろう。この辺りで13時頃であれば、沢の左右の山道を入渓点まで撤退の予定であったのだが、先に進むことにする。予想に反し、奥の二俣の先の急登を上ることになってしまった。致し方なし。
4m滝;12時18分_標高752m
二俣からの岩場を少し進むと結構な滝が現れる。ここも簡易ハーネスとザイルを結びビレイ確保しながら滝を登る。この滝を越えると水流が減ってくる。
美しい苔の岩場;12時29分_標高804m
4m滝の先は誠に美しい苔が覆う岩場となる。苔といえば信州から秩父に抜ける秩父往還・十文字峠越えのときの十文字峠近辺に美しい苔が想い起こされる。十文字小屋には苔調査に来ていた先生方も泊まっていた。
奥の二俣;12時35分_標高825m
奥の二股到着が午後1時半。沢を二つに分ける大岩の手前で大休止。食事を摂りながら右の沢を直登するか、先日踏査した左の沢の先の小尾根にするか少々悩むも、大変さを確認している事前踏査ルートに進むことを決める。私たちの後から来たパーティは右の沢を直登していった。
小尾根への取り付き:12時40分
奥の二股の岩場したから小尾根に向かって取りつき開始。水は無いものの、グズグズの沢を斜め上に向かってトラバース。あまりの急登に文字通り、手足を使った四足歩行で這い上がる沢ガール。グズグズに足をとられ、おまけに急登。身動きできないと這いつくばったままでフリーズ状態。先を登るTさんにザイルを渡し、木に固定し20mのザイルを下ろし、それを掴みなんとか小尾根に取り付く。
小尾根を登る:13時_標高852m
小尾根に取り付くも、グズグズはないものの、依然として急登に変わりない。時に木にザイルを結び、お助けザイルで尾根を登る。たまに緩やかな傾斜があるも、基本は急登。今までの沢登りのように、帰りは沢脇の林道、といった「なんちゃって沢上り」ではなく、沢を源頭部まで詰め、そこから尾根に這い上がり、そして尾根を下るといった、所謂オーソドックスな沢登りは沢ガールの皆さんはこれが初体験。今までと勝手が違うと泣きが入るも、何とか小尾根を進む。先に進むしか術はなし。(「この地図の作成にあたっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平24業使、第709号)」)
最後の詰め;13時59分_標高1091m
小尾根に這い上がりはじめてからほぼ1時間20分、尾根道を1時間ほど悪戦苦闘しながら進むと空か開けてくる。大ブナ尾根がやっと視界に入ってきた。岩場の脇から最後の詰めを終え、大ブナ尾根に転げ込む沢ガール。
大ブナ尾根の登山道に到着;14時5分_標高1127m
大ブナ尾根の登山道に到着。皆の顔も心持ち晴れやか。着替えは行わず、沢シューズをトレッキングシューズに履き替えるだけにして登山道を下る。
サス沢山;14時49分_標高940m
登山道を30分ほど下るとサス沢山。この辺りから奥多摩湖が一望のもと。事前踏査の時は天気が悪く奥多摩湖は見えなかったが、今回は美しい姿を現した。沢ガールもピースサインの余裕もでる。
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