四国山地一の谷沢遡上;寒風山と笹ヶ峰の谷を下る桑瀬川支流の一の谷を遡る 夏休みのとある週末、還暦を越えた兄弟3人揃っての沢のぼり。山行、沢遡上の経験豊富な弟ふたりとは異なり、古道歩きの成り行きで峠越えのために山に上り、酷暑の町歩きを避けるための沢遡上といった、「何ちゃって」山行人・沢上リストの私ではあるので、ほどほどの沢を、ということで愛媛の面河渓谷でも、ということになっていた。が、結局は愛媛県西条市から寒風山トンネルを抜け、高知県いの市の寒風山と笹ヶ峰の間の谷を下る吉野川水系桑瀬川の支谷 である一の谷となった。
一の谷に決まった経緯は、弟の山仲間が予定日前日に弟のHPの掲示板にレポした一の谷沢上りのレポート見て、結構面白そうな沢とフックがかかった、から。面河渓谷のピチピチ・チャプチャップ・ランランランから一転、滝あり淵あり、どうみても藪漕ぎ必至の大滝の高巻きなど、結構それなりの沢上りとなった。この沢は四国在住の弟も初めてのようではあるが、何せほとんど毎週山に入っている猛者ではあるので、藪漕ぎで道に迷ってもそれなりに林道へと「土地勘」で連れて行ってくれるだろうと、安心して兄弟3人一路一の谷屁と向かった。
本日のルート;寒風山トンネル>寒風山隧道に上る旧道>林道・寒風山大座礼西線林道に入る>一の谷橋付近に一台デポ>寒風山トンネル出口付近まで旧道を戻る>「一の谷やかた」近くに一台駐車>「一の谷やかた」脇に一台駐車>入渓>広い川原>深い淵と滝>軽い薮漕ぎで沢に復帰>浅瀬を進む>次第に岩場>V字谷>這い上がると両岸にせり出した岩場>岩場の端の小滝を越える>幅が広くなる>小滝と浅瀬>大きな滝で滝の左岸を高巻き>一度尾根に上る=西の山稜が広がる>急斜面を沢に復帰>倒木の多い岩場>岩場>滑床>大岩>淵と左端に滝=シャワークライム>左右が岩場の浅瀬>浅瀬と小滝>倒木を乗り越え>大岩ゴロゴロ>浅瀬と小滝>大岩>2m滝>大きな滝>滝の右岸を高巻き=岩場まで上り>急斜面を薮漕ぎで沢に復帰>広い浅瀬>大岩の両側に数段ある小滝>大岩の左右から数段ある滝=シャワークライム>浅瀬と岩場の繰り返し>滑床>岩場>淵と小滝>淵と左端に小滝=シャワークライム>淵と小滝>淵と小滝>高い滝>巨大な滝>滝の左岸を高巻き>巨大な岩盤が延々と続きや藪漕ぎ>岩盤が切れる辺りで尾根道へ>林道を確認しトラバースで藪漕ぎし尾根道に>林道
寒風山トンネル

国道11号を加茂川に架かる加茂川橋交差点を南に折れ国道194号を進む。いくつかの短いトンネルを抜け14キロほど進むと寒風山トンネル。全長5432m。トンネル内に愛媛県西条市と高知県いの市の境があるこのトンネルは昭和53年(1978)の工事着手から平成11年(1999)の一般供用の開始まで、21年の歳月をかけて建設したもの。
この寒風山トンネルが出来る前にも、愛媛の西条から高知の「いの」に通じる道はあった。とはいうものの、愛媛と高知の両県の境界部分、標高1120mの山塊を945mにわたって穿った寒風山隧道(昭和39年(1964)年に開通)に通じる道は、愛媛・高知両県とも急な斜面の険路であり、また隧道自体も狭いものであったので、とても気楽に県境を越えるといったものではなかった。実際、この隧道ルートを通って高知に抜けたことは一度もなかった。(「この地図の作成にあたっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図50000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平24業使、第709号)」)
一の谷橋
寒風山トンネルを快適に通り抜ける。一直線で思わずスピードが出てしまうのか、トンネル内の退避スペースには白バイが違反者を待ち構えていた。寒風山トンネルを出るとすぐ折り返して「寒風山隧道」に通じる旧道を上る。ヘアピンカーブの連続を寒風山隧道のすぐ近くまで上ると右に折れる林道がある。この「林道・寒風山大座礼西線」に入る。ダートの路面に四駆は苦労しないが、二駆はパンクを注意しながら注意深く進み「一の谷」に架かる「一の谷橋」近くに駐車。デポ用の車に着替え等を車に納め、あと一台の車で入渓地点である旧道入口部近くの「一の谷やかた」脇の駐車場に戻る。
入渓
淵と3m級の滝
大岩に挟まれた浅瀬
大岩に挟まれた浅瀬を進む。浅瀬の足元は細石が川床に埋まる。足元が細石に適度に埋まり、誠に気持ちがいい。
V字の岩場
両岸に迫り出した岩場
V字の岩場の端をよじ上ると、その先にも両岸に迫り出した岩場。岩場の端に小滝がある。
大滝
高巻き①_午前10時20分
沢に復帰
3m級の滝と淵
淵の右岸の浅瀬を歩き、滝を這い上る。這い上った先の大岩の滑滝の中を歩いて進むと再び滝と淵が現れる。
5m級の数段の滝と淵
広い浅瀬と小滝
左右が岩場の浅瀬を進むと、広い浅瀬と小滝に出合う。この浅瀬も細石が足元で心地よい。
倒木
3m級滝
浅瀬の小滝を上り、滑床、大岩に挟まれた浅瀬を進み岩場を下る小滝を這い上がり、3m級の滝をクリアすると大滝が現れる。
大滝
大滝左岸を高巻き②_午前11時39分
3m級の滑滝
浅瀬を進み、大岩がゴロゴロの岩場を進み、浅瀬の先に大岩の上を幾流にも別れた3m級の滑滝が現れる。
2段5m級の滝
滑床
淵と滝
先に進むと淵があり、その先に小滝。
淵と滝
その先にも淵があり、淵の左端に3m級の滑滝。
2m級の滝
大滝
高巻き③_13時
藪漕ぎ・林道へ_午後14時11分
分ほど岩壁に沿って進み、岩壁の高みが徐々に低くなり、尾根筋に。この辺りの山を歩き倒している高松の弟が尾根筋から林道を確認。再び藪漕ぎで沢筋方向へと進み、抵当な所で尾根筋に這い上がり林道に出る。
弟のHPにレポした方はこの滝の右岸を高巻し、藪漕ぎの結果、登山道に出たようであり、そこから林道へと、戻ったとのこと。そのレポでオンコースは左岸高巻ではないか、とあったが左岸の高巻はできない。右岸を高巻きし、適当なところから藪漕ぎしながら沢に下るしかないようである。
デポ地点到着_午後14時45分
コメントする